お知らせ

2018 Nov 10

高校生になると感じる「難易度」について

高校生向けのお知らせ

 中学時代とは違い、高校生になると勉強が途端に難しくなったと感じると思います。私自身も高校生の時は、急に難易度が上がり、英語にせよ、数学にせよ、生物などの科目など、まず覚えるべき知識量に圧倒されました。私自身、高校生になると勉強方法に悩み、学校に行きながら、某大手予備校の授業を受けることにしました。

 高校1年生の春から夏まで、予備校に通って得たものは、学校とは違う勉強でした。そのため、学校の勉強もしなければいけないですし、予備校の予習もしなければならなくなり、夏で予備校に通うのを辞めました。そこからは、独学をしていたのですが思うように成績は上がりませんでした。

 中学生まで、学習塾に通うことに慣れている生徒の場合、勉強の習慣自体は、学習塾に通うことによって、受動的に勉強を受ける環境のため、「何をどのようにすればよいのか」考える勉強方法ではなかったと思います。与えられた教材を利用して、定期テストの過去問を渡されたりして、テストに臨むにあたって必要な分量をある程度、学習塾の方でお膳立てしてもらえている環境においては、「自分で本当の意味で勉強をする力」を身についていないため、高校生になると勉強のしかたの方向性を見失う生徒が多いと思われます。

 独学で勉強をしているとき、私自身、大学に入ってから気づいたのですが、「勉強方法が確立していなかった」ということが大きな原因だったと思います。
勉強は本来、能動的に行いながら、勉強方法を確立していくべきであるのですが、学習塾(集団授業)の授業で受動的に受けていることで、成績を維持していた私の場合は、自分で考えた方法で勉強をしていたのではなく、学習塾の一定のプログラムによって、勉強をさせられていたからに過ぎないのです。

 大学時代と社会に出てから、自己啓発の本も読みましたが、「勉強方法」についての本をよく読みました。そもそも自分自身の勉強の仕方が悪かったのではないかと思い、勉強方法を見直すことから始めました。まず自分自身が振り返って悪かった点を記載しておくと、
 
 ① 問題集の数・参考書の数は、たくさん持っていた。
 ② 問題集の利用のしかた・教科書(基本書)の利用が悪かった。
 ③ 反復継続回数が足りなかった。
 ④ 分量の多さを分析できなかった。

 ① 問題集の数・参考書の数が多いこと。
 これは、仕事量を増やすことにつながります。優秀な生徒がこの問題集いいよというと、とりあえず買って所持していることが多かった。問題集が多いと反復継続をするのに影響が出ます。中途半端にあれもこれも問題集を持つより、大学の傾向に即した本を何度も繰返しやるべきです。その際に、問題集は解説の部分が充実している問題集が良いです。途中過程のわからない問題集では、どこでつまずいているのかがわかりません。そのため、問題集を選ぶ場合は、解説が充実している問題集を選ぶべきです。

 ② 問題集の利用のしかた・教科書(基本書)の利用方法について
 私は、資格試験に独学で臨んだ場合に、基本書を繰り返し読みました。最初は、ほとんど内容がわかりませんでした。それでも我慢をして、繰り返し読んでいると全体がつながり始めて、だんだんと理解できるようになりました。高校時代の私は、基本書を繰り返し読むことをしていなかったと思います。最初から全部を理解できなくてよいのですが、完璧主義者であればあるほど、「理解していないで先に進むことが不安」に感じると思います。私自身は、わからないまま先に進んで本当に良いのかと思いましたが、最後まで基本書を読んだ後に、基本書を何度も繰り返し読み返すうちにだんだんと理解が深まっていくので、完璧を求めることはないです。問題集の解説を読んで、違う角度から基本書の内容を理解できることなどもありますので。
 
 問題集・過去問を解く場合でも「初見」で解けない問題というのは、存在します。

 私は、高校時代の数学で、高校入試で8割は取れていたのに、高校数学ができなくなったと実感したのは、教科書と一緒に買わされた問題集の難易度の高い問題が「初見」で解けない度に、「自分自身は数学的センスがないんだ」と絶望感にとらわれ、数学を勉強することを諦めました。しかしながら、数学のできる友人に聞くと、「初見」で解けることは、まずありえないというのです。解けない問題の解き方を解説を見ながら理解して、繰り返し練習しているとできるようになる。高校時代の私は、その努力を怠っていたなと思いました。そのため、基本書を読む大切さを学びました。基本書は、教科書でなくてもよいです。解説の充実している本を教科書のように繰り返し読むべきです。その後、基本書で範囲を一通り終えた後で、問題集の問題を解くのではなく、解説を読みながら、解き方を覚えていくべきです。

 解けない問題に時間を浪費するくらいであるならば、解説を読んでその問題の解き方を理解できる能力があるかどうかを分析してください。理解ができないのは、何らかの知識が不足していることを意味します。その場合は、説明を受けられる人に教わると良いと思います。家庭教師・塾講師・学校の先生でもよろしいかと思います。私は、初見で解けない度に、数学的センスが自分にはないと思い込み、勉強することを諦めてしまいました。たいした努力もせずに、できないことを自分の能力の足りなさと思ったことは、愚かだったと思います。

 ③ 反復継続回数について

 問題集を解くときに、やみくもに反復継続をすればよいというわけではありません。高校の内容は、中学生が高校受験する分量の3倍から4倍以上の分量があるような気がします(主観ですが・・・)。そうなると、自分自身の記憶力とも相談しなければなりません。長期記憶として残っていくためには、繰り返し問題集を解く必要性があるのですが、そろそろ忘却しそうだなというラインでもう一度問題集をやるのが良いと思います。記憶力の本を読んだりすると、忘却曲線など色々とあります。そのタイミングで、思い出したり、記憶を呼び起こす勉強をしなければなりません。

 しかしながら、現実問題として、そういう時間はあまりないかと思います。普段の勉強をするだけで手一杯だと。土曜日・日曜日をうまく利用するのは、どうでしょうか。土曜日は、調整日。日曜日は、今まで学んだ内容を思い出す日として活用するのです。そろそろ抜け落ちるタイミングとかに、繰り返し解くということで、だんだんと「忘れにくい記憶」として、定着していくはずです。

 敵を知り己を知る。「己を知る。」ということにおいては、自分の記憶力とは、どの程度なのかを分析しながら、問題と向き合うことが必要です。定期テストなどで点数が取れない原因の一つが、そろそろ抜け落ちるタイミングで復習していないことが原因です。やるべき分量も多い中で、自分自身と向き合うことは必要です。

 

④ 分量の多さを理解できていない。

 科目数が多い、大学受験準備をイメージしてください。高校入試が終わり、高校1年生はほっとして、勉強に対して一息入れているかもしれません。気持ちはわかりますが、受験に必要な科目数を考えてみてください。志望する大学は、受験科目が何科目必要ですか。勉強していない状態でも調べることはできるかと思います。試験科目に必要な科目数、問題傾向を見てみると良いと思います。そうすることで、受験準備に必要な時間を逆算すると良いと思います。

 試験科目数と覚えるべき分量を把握しなければ、受験準備に必要な期間をイメージできないと思います。高校入試を終えてから準備をする生徒は、33ヵ月の準備期間になります。学年が進めば進むほど、準備期間がなくなります。

 最初からできる必要性はないです。大学入試を受けるまでに準備をするのが一番重要なのです。その期間は、学年が進めば進むほど、残された時間が少なくなるのです。勉強ができなくなったからと言って、逃げ出してもどんどん状況を悪くしているにすぎません。大学入試を考えると、準備の期間は早ければ早いほど良いのです。

 過去問を分析することによって、無駄な勉強をすることを極力避けなければなりません。出題傾向の分析は、効率の良い勉強をするための要領の良い勉強となります。敵を知らずに戦っても勝率は下がるに決まっております。しっかりと分析しましょう。